【Interview】有機栽培のお野菜が買えるカフェ『八百屋cafeツチノコ』(上圷)

水戸から車で30分、城里町・旧桂村の田園地帯に、2016年の春、『八百屋cafeツチノコ』がオープンしました。カフェの店主・小林さんご夫妻は、2007年から城里町(旧桂村)で有機農業を営まれており、カフェのメニューではご自身の農園(『サンキュウ農園』)の野菜を使っていて、店内では、その野菜の直売も行っています。
棚に所狭しと並ぶ旬のお野菜、ゆったりと心が落ち着く素敵な店内、そして何度も足を運びたくなる美味しさのこだわりメニュー。そんな素敵な空間を生み出した店主・小林今日子さんに、カフェをオープンした経緯や想いを伺いました。

 

旬の野菜の美味しさを、お客さんに届けたい

―どういったきっかけで、カフェをオープンされたのですか?

「私たちがこの町で農業を始めて数年経った頃から、自分たちの直売所を持ちたいと思い始めました。そして、農業を始めて10年目になった頃に、タイミング良く、近所に空き店舗があるのを見つけて、思い切って始めたんです。最初は野菜だけを販売するつもりでしたが、コーヒーくらいは出せるといいかな、コーヒーがあるならトーストもあるといいなと思って営業をスタートしたところ、お客さんからランチも食べたいというご要望をいただき、そういったご要望にお応えしているうちに、現在の形になりました。」

―『八百屋cafeツチノコ』の店名の由来を教えてください。

「野菜の直売も行っているカフェなので、『八百屋cafe』。『ツチノコ』は、多数の意味があります。まず、野菜は土からできるものなので、『土』。また、営業日数が限られていて、通り過ぎやすい立地にあるので(笑)、『幻のような店』という意味で、『ツチノコ』。それと、陶器も置きたいなと思っていたので、『土の子』といった意味で名付けました。」

―ランチメニューは、日によって違うようですが、どのようにメニューを考えているのですか?

「ランチメニューは、季節ごとの旬の野菜に合わせて考えています。自分の農園の野菜を使っているので、お客さんに是非食べていただきたい、旬のお野菜を入れるようにしています。」
茨城県産撫豚バラ肉とキャベツのココナッツミルクカレー
例えば春のランチメニューは、『那須どり手羽中ときのこのヨーグルトスープカレー』や、『春白菜とベーコンのゴマ豆乳グラタン(バターライス)』。メニューを読み上げただけで、お腹が空いてくるメニューです。
抹茶あずきケーキとコーヒー牛乳(HOT)
そしてランチには、サンキュウ農園の採れたて野菜のサラダ、お好きなドリンク、小林さん手作りのデザート(取材にお伺いした日のメニューは「抹茶あずきケーキ」でした)が付きます。美味しさとボリュームを考えると、これで980円(税込)というのは、とても嬉しいお値段です。

 

 

―お店で、特にこだわっている点を教えてください。

「メニューに使う『素材』には、本当にこだわっています。国産の素材を使うことはもちろんのこと、全てのメニューを無添加で作っています。コーヒーも選び抜いたお店の豆を使っていて、水戸市元吉田にあるスペシャルティーコーヒーのお店『コーヒー・ア・ゴー!ゴー!』さんプロデュースのツチノコブレンドを使っています。トーストやピザに使っているパンにもこだわっていて、水戸市内原の『パン・デ・カフェ・ファリネ』さんのパン(国産小麦・有機培養酵母使用)を使っています。実際に自分で食べてみて、本当に『美味しい!』と思ったものだけを使っています。」

 

野菜を選ぶ楽しみが味わえます

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小林さんご夫妻が営まれている『サンキュウ農園』では、「土にも人にも優しい”持続可能”な農園」を目標に、農薬や化学肥料を使用せず、有機栽培で年間約50品目の野菜とお米・小麦などを育てています。店内の『サンキュウ農園』の野菜販売スペースには、一般的なお野菜(にんじん・ねぎ等)から、ちょっと変わったお野菜(丸いズッキーニや、たけのこ型のキャベツ等)が並び、店主の小林さんに食べ方を相談しながら、お野菜を買うことができます。お店に足を運ぶ度、今回はどんな野菜があるのだろうか、と楽しみになります。

 

―『サンキュウ農園』のお野菜は、よくある「有機栽培」の野菜のイメージと違って、虫がついていたり泥がたくさんついていたりせず、綺麗な状態で包装されているので、そのことにとても感動しました。

「『有機栽培なので、虫がいるのは仕方ない』というのが、私は嫌だったんです。お客さんが野菜を買っていかれて、ご自宅で調理がしやすい状態になっている、きれいな状態で野菜を包装することにこだわっています。」

 

 

―お客さんは、どんな方が来られていますか?

「数人のグループで来られる方から、男女共に、おひとり様で来られるお客様も多いんです。また、お野菜だけを買いに来られる方もいらっしゃいます。本当に、色々な方に来ていただいています。」
一人でものんびりできる窓際の席もあります

―これから新しく計画していることはありますか?

「オープンして1年経ったところなので、まずはカフェとしてのお店をしっかりと確立させたいです。それから、もっと陶器を置いて、ギャラリーのようなスペースを設けたいなと思っています。それと、今は私がカフェの営業につきっきりの状態になっているので、もう少し、野菜づくりに割ける時間を増やしていきたいと思っています。」
ドリンクのテイクアウトも可能なので、お近くを訪れた際にも立ち寄りやすいです。
城里町に来た際には、是非とも足を運んでいただきたいお店のひとつです。
是非、ゆったりとした時間を過ごしに行ってみてください。
※この情報は、2017年(平成29年)4月時点の情報です。

お話を伺った人

■『八百屋cafeツチノコ』
小林 今日子さん

住所:茨城県東茨城郡城里町上圷575-5
電話:029-277-4403
URL:https://twitter.com/cafetsuchinoko
※営業情報やメニューについては、
上記twitterでご確認ください。
営業日時:火・木・日 10:00〜16:00